夫がなくなるまでの時間の中で、いろんなことを感じました。自分も医療にかかわってきた人間ですが、本当の意味で人を助けるのは実は医療措置、くすりや点滴ではないと想いました。もちろん直接的な治療は必要なのですが、現実に、ほんとうのおいしい食べ物、飲み物とそれをつくるひとの気持ちは実際に人を助け、支え、たとえ苦しくてもゆたかな時間をすごさせてくれます。そのことで、病気であっても身体も気持ちも、どんどん素直に美しくなっていくのです。夫の食べものを作るとき、自然食店やインターネットでの取り寄せやいろいろ苦労しましたが、実感したのはこの日本では、こんなに食べものが溢れているようでありながら、ほんとうにおいしいもの、いのちをはぐくむものは少ないのではないかということです。
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